ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

THE NAVY BLAZER________

100年以上の歴史を辿り、現在の形になったネイビーブレザー。

トレンドに合わせて変化を遂げる定番はいつの時代も名品。

スポーツやミリタリーから派生したものであるからシンプルで機能的なスタイル。

ブルックスブラザーズやラルフローレン、J.PRESSとさまざまなブランドが改良し伝統を重ねています。

ファッションの歴史は人類の歴史と隣り合わせ。

アパルティールのオーダーブレザーでは、トレンドを見極めお客様の好みに合わせたディテールやサイズ、生地を選択して誂えます。

歴史に浪漫を感じながら着用を楽しんでいただきたい。

apartir 清水 直哉
ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

1.1 SAXONY & FLANNEL

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サキソニーとフランネルはブレザーなどトラディショナルなアイテムには欠かせない生地。

紡毛糸を使用し平織か綾織したもので、表面を起毛させ保温力や撥水性を高めたものになります。

秋冬から春口に適しており、ジャケットを着用するメインシーズンに適しています。

フランネルの方がやや厚手、サキソニーが薄手でドレッシーなイメージ。

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1.2 VENERTIAN

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ヴェネと呼ばれる朱子(サテン) または綾(ツイル)の変化組織で、マイルドな光沢があり 厚手でなめらかさを持っています。

布面には 急角度の斜めの線が密にあります。

光沢感がある生地は、ブレザーでもパーティー用など夜の集まりにおすすめ。

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1.3 SERGE

ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

サージ、梳毛糸(そもうし)という羊毛の長い毛から作った滑らかな糸を使用した綾織で織った毛織物のことから由来しています。

毛羽立った表面とは違い、クリア加工が施されたスムーズな表面と滑らかな手触りが特徴です。

日本では制服などで広く使用されることが多く、制服やスーツといえばという代名詞的生地。

通年使える生地のウェイトが多く、また、丈夫で型崩れが少ないです。

1.4 TROPICAL

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トロピカルとは「熱帯の」「酷暑の」という英語で、夏用の平織ウール素材として亜熱帯地方でも快適に過ごすため英国人が好んで着用した事からこの名称がついたと言われています。

トロピカルは織物組織でいう平織で、通気性がよく、薄地でありながら張りのある仕上がりに織り上げられているのが一般的。

春から秋に向けて適した生地でシャリ感のある手触りで薄手の生地となります。

ブレザーではモヘア混のものが人気です。

最近では、ポリエステル混も多く存在します。

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1.5 HOPSUCK

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ホップサックという名前は、ビールの副原材料の「ホップ」を入れて運ぶための麻袋が名前の由来。

強撚糸という滑らかで張りのある、細い糸を使用して織られています。

細い糸を平織りで仕上げ、麻袋のような強度で通気性も高いので夏用におすすめです。

リネンやウールが多く、ウールのものであればシワになりにくく、強度が非常に高いです。

2.1CHECK

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まず、無地の紺ブレを抑えたら次は柄物がおすすめ。

そんな二着目にはぜひタータンチェックの生地はいかがでしょうか。

タータンチェックは、伝統的なイギリスの生地で様々な色に染めたウールの糸を綾織にした、チェック(格子柄)の織物です。

16〜17世紀頃の英国スコットランド地方発祥で、ブラックウォッチやプリンスオブウェールズなど様々な柄があります。

キルトスカートに使われたり、外套に使われたりとアイコニックでおしゃれなイメージのブレザーとなります。

ブレザー=制服なイメージからもIVYスタイルやブリットなスタイルになります。

また、コットンではマドラスチェックでシャツジャケットに仕上げるのも良いです。

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2.2STRIPE

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ブレザーの一つのルーツとして、レガッタ競技(ボート)の制服であるのは前回お話しした内容ですが、そのイメージを体現するのがストライプ。

クラブストライプとも呼ばれ、IVYがトレンドの当時、ワッペンやボタンでカスタムされたブレザーが流行ったそうです。

スポーツが原点ですのではっきりとしたストライプなどで色を取り入れると普段のカジュアルにも映えるアウターが仕上がります。

もちろん、ロンドンストライプやヘリンボーンなど落ち着いた印象でクラシックにも良いです。

ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

3.1 メタルボタン

ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

始まりが海軍の制服、リーファージャケットであった当時、ボタンは金属でした。

木や角といった天然素材から、丈夫で量産のきく金属ボタンは、初めは鉄で錆びやすく水兵は時間があればそれを磨いたそうです。

その後、錆びにくい真鍮のボタンが開発されメッキを加工することで美しく輝くものとなります。

その頃になると、部隊や地位を象徴する刻印がされ胸元を飾るようになります。

ボタンには三つのタイプがありそれぞれご紹介します。

ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

・コンケープボタン

中央が凹んだシンプルなボタンでどんなブレザーにもあうボタンです。

・コンベックスボタン

中央部が盛り上がった半円状のボタンで、中空プレスされているものが多く刻印がポイント。

シングルの無地のブレザーやダブルのブレザーにおすすめ。

・フラットボタン

表面が平らで、最もベーシックなボタンで七宝焼きや彫刻されているものがあります。

コンケープ同様、少し重いため気をつけていないとボタンがお辞儀してしまいます。

4.1

ネイビーブレザーの華麗なる系譜:ディテールとテキスタイル

ブレザーをより楽しむならエンブレムを胸に誂えましょう。

三つの要素と構成順は外せない。

日本でいう家紋でありヨーロッパにおけるエンブレム。

まず、第一にクレスト。

クレストは本家、連隊の紋章をトップに置く。

第二にセンターには職業など自分のブランドやスローガンを置きます。

そして周りにバナーという一族のモットーを入れたベルト模様で締めくくります。

4.2

前述したクレストについては、イギリスの近衛連隊だと王室が主であるから王冠が定番。

他にライオン、白百合、狼、盾、龍などがあります。

3本の矢なども誇り高い。

現在も名品としてあり続けるネイビーブレザー。

あらゆる意味で多様化する現代のファッションにおいても、核となる洋服と言えるでしょう。

様々なブランドが歴史背景をもとに開発し改良された現代のブレザー。

ディテールやデザイン、生地を選びオーダーで仕立てることでさらに進化していくでしょう。

ぜひ、当店にて誂えください。

お客様にとっての名品となるブレザーを仕立てさせていただきます。

まずはお気軽にご予約ご相談ください

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