apartir Order – オーダーの魅力と試作の楽しさ
オーダーメイドの洋服は、まさにその人らしさが表れる個性豊かな一着です。お客様ごとの要望や体型に合わせて仕立てるので、同じものが二つとないという点が、ファッション好きにはたまらない魅力でしょう。
とはいえ、オーダーシートの作成にはいつも頭を悩ませます。特にスーツの場合は、上下それぞれ異なる補正が必要で、数字を見てパターンをイメージしながら最適な形を導き出す作業は、まるで数学の公式を解くかのよう。100点に近づけるためのテストのようでもあります。しかし、その難しさこそが楽しみであり、お客様に仕上がりをお渡しする時の喜ぶ姿を想像すると、とてもやりがいを感じます。
私自身もオーダーを試作することが多く、今回の試作ではトーマスメイソンの生地を使って、少しゆったりとしたオーバーサイズのシャツを仕立ててみました。これまで試したことのない襟型やカフスにも挑戦し、高めのレギュラーカラーにスクエアカフスを合わせています。トーマスメイソン特有のブリティッシュなドレス感と、オーバーサイズのシルエットがアンバランスにマッチし、独特な仕上がりとなりました。
特にインポート生地は縮率が大きく、柄物ではそれが顕著です。そこで、今回は着丈を長めに設定し、洗うことでどのように変化するかを試してみたいと思っています。ガシガシと着込んで、その変化を楽しみたいと思いますので、ぜひ皆様もオーダーシャツやスーツの着用感をご感想としてお聞かせください。
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